私は現在光回線を契約しているのですが、明らかに回線速度が遅く夜の時間帯だと5Mbpsも出ないこともしばしばでして、正直なところ満足のいく速度とはお世辞にも言えないような状況です。
そこで原因の切り分けを行ってみたのですが、どうやらISP(プロバイダーのことです)側に問題があるのではないかという結論に至ったのでそのログを残したいと思います。
私の家に関して調べてみたのでかなり限定的な記事になっていると思います。あくまで参考程度にご覧ください。
様々な環境の方がいらっしゃると思いますので、この記事では特定のISPを最後に紹介することはしておりません。ご了承ください。
現状
まずは私の家の現在の回線状況を紹介します。
・ドコモ光と契約
・総人口20万人強(少しぼかしています)の市町村区に居住
・夜遅い、下り5Mbps下回る
・なぜか有線の方が安定せず、遅い
・動画が見れない(止まる、低画素)
・素材などのダウンロード遅い、できない
・画像の表示がされない、遅い
・サイトによっては表示されない、されるまでが遅い
こんな感じで、インターネットを利用する人が多くなるであろう時間帯にWebブラウジングすらままならないような状況になっています。ゲームなんてもってのほかです。契約ISPの具体的な名前は一応伏せさせていただきます。念のために補足しておきますが、ドコモ光だから遅いといったことではありませんのでご注意ください。
今回はドコモ光さんでのISP選定なので、こちらのページに載ってあるISPが候補になります。私の家は1ギガタイプAの契約なので、1ギガタイプAの候補から選ぶことになります。契約内容はそれぞれだと思いますので自分の契約状況に合ったISPを候補にしてください。
https://www.nttdocomo.co.jp/hikari/provider_list/
プロバイダーによる違い
では次に、プロバイダーによる違いをざっくりと説明します。
・ISPはネットワーク設備を提供してるわけではない
→VNEというところのネットワーク設備を利用している形。理論上このVNEによって回線速度が決まる。
この図はよくある簡略的なインターネットから端末までの回線の模式図です(この図は本当に簡略的です)。どうやら図にある矢印の部分(矢印の場所も厳密には異なります)、つまりISPの部分なのですが、ISPはよくインターネットと回線事業者の橋渡しをしているという記述でプロバイダーの説明をしているのを見かけます。
したがって、ISPの違いによって回線速度が決まると思いがちなのですが、どうやらISPは現在のIPoE方式だとネットワーク設備自体を提供していないようです。
そして、そのネットワーク設備やその他諸々を提供しているのがVNE(Virtual Network Enabler)という事業者で、ISPはその契約窓口的な役割を担っているそうです。理論上、回線速度はこのVNE事業者によって決まってくるそうです。ISPごとに使用しているVNE事業者は異なるので、それぞれISPごとにVNE事業者のサービス名を調べる必要があります。
補足しておきますと、VNE等の話に踏み込みますとかなり複雑な話になってきます。よって、上記の説明はかなりざっくりとした説明になっています。大事なのは「理論上VNE事業者によって回線速度が変わってくる可能性がある」という点になります。
・人気がある(人がいる)ISPは遅くなる傾向がある
これはそのままの意味なのですがどうやらあるようです。仕組みを説明すると長くなってしまうので、結果だけを意識していればよいと思います。
・IPv4 over IPv6やIPv6_IPoEに対応してるか
→最近はどこも対応しているのであまり気にしないでいい
新しくISPを選ぶのであれば従来のIPv4(PPPoE方式)だけに対応しているのでは回線速度が遅くなる可能性もありますのでIPv4 over IPv6やIPv6_IPoEに対応しているISPを選ぶとよいと思います。現在ではほとんどのISPが対応しているのではないでしょうか。ドコモ光を利用している方なら下のリンクで対応状況が見れます。
https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/hikari/provider_list/ipv6/IPv6_compatibility.pdf
IPv6移行技術(トンネリング技術)の話(MAP-EやDS-Liteなど)の話はVNEのサービス名と関連しているのですが、複雑になるためここで結びつけないほうが簡潔な説明になると思い、省かせていただきます。
・キャッシュバックなど費用
ここはあまり調べてないので詳しく紹介はできないのですが、契約内容の状況によってキャッシュバックなどが発生する場合があるそうです。
その他の選定要素1
仕組みはいろいろあれど地域によって回線の速度が異なってくる可能性があります。同地域に住んでいる知人に聞いてみるのもよいですが「みんなのネット回線速度」というというサイトがあります。
このサイトの「ランキング」から「ドコモ光のプロバイダ速度ランキング」へ飛んで、都道府県別のプロバイダ速度ランキングを調べると都道府県別に直近3ヶ月に計測されたドコモ光ユーザーのプロバイダごとの回線速度をある程度知ることができます。
完全に信頼してよい情報というわけではないのでしょうが参考値の一つになり得ると思います。
その他の選定要素2
先ほどVNEによって回線速度が理論上は決まるとお伝えしましたが、VNEの提供するサービス名を調べるとよいと思います。
私の場合同地域に住んでいる回線が安定している知人がおそらくうちはJPNE(ISP名は伏せます)を使っているのではないか(知人はネット関係にあまり詳しくないです)とのことでしたので、JPNEのV6プラスを視野に入れました。
JPNEというのは、当初からVNE事業を行っていた企業さんの一つになります。つまり、VNE事業者のことですね。
注意なのですが、無線ルーターとの兼ね合いが存在する場合もあるそうです。(大手ではないVNE事業者を使用しているISPを選んでしまうと無線ルーターに対応していないみたいなことが起きてしまう可能性があるそうです。)
その他の選定要素3
好みであったりと、人それぞれ違う要素が関係してISPの選び方が変わる場合があります。このあたりは自分の条件を確認してみるしかないと思います。
ではどこがいいのか
正直に申し上げると、一つのISP名を出してここだ!ということはできません。
ISPの情報は調べてみてもはっきりとした情報がなく、twitterなどのSNSで調べてみても回線速度の投稿にばらつきがあったりとかなり人それぞれな印象でした。したがって、上記の情報やほかの情報を見てそれぞれ選定していただくのがよいのかなと思います。
他にも手っ取り早い方法は同一地域に住み、同じ回線事業者を利用している知人に聴いてみるといった方法がありますが、ある程度距離が離れると状況が変わる場合もありますし、そもそも近場に住んでいる知人が存在しないという方も多いと思います。
確実な方法はすべて契約してみるという手もありますが、さすがにこれは面倒そうです。手数料もかかってしまいますしね。
まとめ
今回はプロバイダーについて調べたのですが、かなり複雑な印象を受けました。なので、結構浅い調べ方になっていると思いますし、間違っているところもきっとあると思います。
冒頭でも記述しましたが、あくまで参考程度の情報としてとらえてくれるとありがたいです。ここまでご覧になって下さりありがとうございました。
主に参考にさせていただいたページ:
https://qiita.com/soprano1125/items/65295cd8c371abc6ebe8
https://qiita.com/7GHz/items/2eeb5d5644fc9df6bc10
https://qiita.com/girlfellfromsky/items/8cf2b2ec3d8f25a9b333
https://ipoe-c.jp/__assets__/pdf/ipoe_vne.pdf
https://www.janog.gr.jp/meeting/janog42/application/files/8015/3238/7118/janog42-IPoE-vne_toyama.pdf
大変参考になりました。ありがとうございました。